それでも時は流れる
2011-03-29.jpgあの日から2週間余りが過ぎ、漸くインターネットに接続できるようになった。
全国放送でシートピアなあどが水没してゆく様子がいち早く流れ、いまだに私の安否確認の電話が来る。未だにというよりも、最近ようやく電話がつながるようになったのである。

 私の住む田代は何一つ変わることなく日を追うごとに春に向かって時は流れる。

 海沿いの町に出るとそこはいつもの見慣れた風景とは一変する。一瞬にしてすべてが消しさられてしまったのである。残るのは記憶だけである。アルバムを拾い出す映像が流れる。存在を確認できるものは写真でしかなくなってしまったのである。

 余りにも多くのものを一日にして失ってしまったのである。

 しかし海は何事もなかったようにいつもの風景を取り戻していた。

 人間の作り上げてきたものだけが失われたように思える。

 今、我々出来ることはこれから先、半年、一年後に食べるものを作っていくことだ。とにかく食えなきゃすべては始まらない。食うために何をするかなのだ。今をしのぐことが大前提、しかし今種を植えないと、今年の冬を越せないのである。その両方を同時に進めなくてはいけないである。

 行方不明だったおじさんが見つかったとの報告の電話が入った。遺体安置所で確認できたとのことである。

ミツバチたちはひたすら蜜と花粉集めに精を出す。何事もなかったように、時はいつものように流れてゆくのである。



 
【2011/03/29 18:26】 | 唐臼の郷 鍛冶ヶ沢から | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
お客様に御挨拶しなさい
2011-03-06.jpg 暖かい日になると活動的になるわが家の日本ミツバチ達。今日は皆さんの働きぶりを見学に、はるばる宮古から3名のお客さんがやってきます。決してお客様に失礼のないように。

 間違っても顔など刺さないようにお願いします。

 それではお客さんをお出迎えしますから、庭の駐車場のところに集合してください。

 一匹のミツバチが私の帰りを待っていてくれたので、その旨を伝えると早速娘たちが集合し始めました。

 とは言いましても、そうそう言葉を伝えるのは難しい。というよりまだ会話を学習中でありまして、少しづつり会話してくれているようなのですが、急なお客様につき、手っ取り早く餌をあげることにします。

 餌は70%砂糖水、この前、日用品の安売り屋さんがなあどに来ていたので、Kさんと、Sさんに一緒に並んでいただいて10円の砂糖を購入したもの。10円といっても何処でも売っている正真正銘の1キロの砂糖なのであります。

 わざわざ誘っていただいて、並んでいただいた竹細工のKさんには私並びに、ミツバチ一同感謝しております。
 今日はその金澤さんがいらっしゃいますから、皆さんしっかりお礼のご挨拶をしてくださいね。

 そんなことで娘たちは続々と100メーターくらい離れた巣箱から御挨拶にやってくるのでありました。

 海の底の竜宮場なら乙姫様以下鯛や平目の舞を見せるところですが、ここでは女王様以下、その娘たちのアマゾネスの空中での舞を披露いたします。 しかしながら女王様は出産と育児のため手が離せません。

 それでは娘たちよ、この3名のお客さんに酒をふるまい踊りを舞ってさしあげるのじゃ。

 しかしながら今日のお客さんは酒が嫌いにようじゃ、せっかくの濁り酒を振る舞おうと思ったのに残念である。

 娘たちの歓迎に大喜びのIさん、Kさん、Sさんの3名は帰りに玉手箱を手にすることなく、帰って行ったのでありました。

 さて、次来る時までにはメロンの蜜を御馳走できるように、頑張って働きましょうね。

 などと、春の一日は過ぎてゆくのでありました。
【2011/03/07 18:50】 | 日本蜜蜂部隊結成 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
手前味噌
2011-03-05.jpg 寒さも緩んできたなと思いきや、ここのところ冬に逆戻りの感がする鍛治ヶ沢から。

 豆腐づくりも味噌作りも原材料も同じ大豆を使うという事で、麹から味噌まで仕込みましょう。てな訳で麹と味噌作りの講師を始めました。

 手前味噌という言葉があるように、自分でつくればそれなりに納得して美味いと思えるわけだが、昔は味噌は自分で作るもの、そして毎日食するものであった。それだけに家の味噌はと自慢したくなるもの。

 そんなわけで、どうせなら原料(米や大豆)から、麹、味噌に至るまで自分でつくれば、思いっきり自慢の逸品になるわけなのだ。しかしながら器械操作や手順、調合配分、など初めての人はやろうと思ってもハードルが高いわけで、そこのところを少しだけお手伝いすれば、手前味噌も難なくできることになるのである。

 自宅で作るそれとはちょっと違うプロ仕様の体験ができるというのも面白かったりする。あとは自宅で分量や方法を工夫すればそれなりに近い物ができるようになるはずである。

 しかしながらつくるにあたって、感というものに頼っては失敗すると常々感じている。基本を熟知したうえで、ちょっと水を足した方がいいとか、塩を足した方がいいとか、わかってくるわけで、しっかりと数値で管理したうえで、調整するというのが基本。それでさえも仕上がりは暴れるわけで、ましてや菌の繁殖に委ねるわけであるからして、そんな思い描いたようにはいくはずはないのである。

 今回は耐水食塩濃度や塩分量など、色々な方に教えていただいた知識や体験を踏まえて、講師を務めさせていただいております。当然資格などはございません。楽しく、美味しくがモットーなだけであります。
 麹の量、塩の量、種水の量この辺りのバランスがミソなわけですね。このミソという使われ方も味噌作りの自慢のポイントからきているようで、それだけ味噌作りは日本人の腕とプライドをかけた加工食品(醗酵食品)なのでありますね。
 
 くれぐれも他の菌が侵入しないように、手や容器の消毒はもちろん、保存場所も漬物など他の菌による醗酵食品のそばには置かないように。あとは一年間美味しくなるように念じ続けることであります。
【2011/03/05 18:55】 | 隊長の豆腐道 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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