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in あぶない探検隊一時退却

秘境の地、伝説の幻の滝を探る その4

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秘境の地、伝説の幻の滝を探る その4

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「高さ三十丈、淵の四周、凡そ三十間」。「西岸利刀を以て裁断せる如き絶壁、突コツたる奇岩、嵯峨たる怪石、その間を奔流し、岩に激し飛瀑石を打ちて玉と砕け、散じて雲霧となり、地底に入りては地震う、雄大豪石の気四辺に張りて幽遂脱俗の仙境なり」

語り継がれる伝説の滝は果たして我々にその姿を見せてくれるのか。

しばし休憩ののち歩き出す。休憩をあまりとりすぎることも、かといって疲れすぎるのもまずいのである。

足場の悪い川と岩の間をぬって歩くため、思うように進まない。いやだいぶ歩いたと我々は感じている。もう時計は12時を回っていた。歩き始めたのは8時30分頃であるから、かれこれ4時間近く歩いてきたことになる。

大きな岩の上で、持ってきた昼飯を食べることにする。少しでも軽くする為に、にぎりめしと水だけであった。食べ終えた私たちは地図で場所を確認することにした。木に囲まれ山すら見えない、目標物が全く見えないのだ。そして陽射しよりも薄暗い場所の方が多いのだ。

写真がぶれているのは疲れて息が荒いことと、この川に覆いかぶさる木々の暗さに原因があるのだった。しかし三脚があればと後悔するがもうこれ以上荷物を背負うことなど出来なかった。

場所を確認するために方位にあわせ地図を固定し、川の流れる方向で一致する場所を探すことにした。何箇所か同じような場所があるが、歩いてきたであろう距離で目安をつけることにした。

だが自分たちの歩いてきたと思われる距離と地図の現在地が違いすぎるのだ。それは我々の疲れから来る希望的観測とでも言うのだろうか、後に予想以上に進んでいなかったことを思い知らされるのである。

計画が進む中で近所に住む釣り好きのK氏から我々の目指す滝まで4時間でいけるとの情報を得ていた。
その話はどうも違いすぎると思っていたが半信半疑、実は近いのだと信じたかったことも事実だったのだ。もしかしたら一日で着けるのではないか、怪我もしているし早く帰ることをどこかで望んでいたのかもしれない。

もうその4時間も当に過ぎているではないか、そして5時間が過ぎたそのときである、突然目の前に白い壁が現れた。

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これが私たちの探していた八瀬の滝か?私はもしかしたらと本気で思いたかった。しかし地図から見てもどうにもルートの3分の1すらきていないことがわかる。

しかしこんな場所にこのような滝があることは多くは知られていないであろう。もしかするとK氏の言っていた4時間で着いた滝というのはこのことではないかと我々は思った。

今思えばその考えがますます真実味を帯びてくるのである。
片道でも1日ではつかないであろうこと、4、5時間で着く事が出来、帰ってこれるのであれば、まずこの滝しか考えられないのである。

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これは八瀬の滝ではないのだ。しばらくその景色に見とれシャッターを切る。誰もが簡単には見ることの出来ない滝を眺めつつ、そのわきにルートを探る。今日は日が暮れる前に何とか半分の距離までは歩いておきたいと考えていた。急がねば。

竿を振る息子に急ぐからやめろといい、先を急がせるが、かといって佐藤隊員のことを考えると危険であるからあまり急がせるわけにも行かないのである。息子は山も渓流も小さい頃から歩き、体で覚えているから注意してもお構いなしで岩の上をぴょんぴょん飛び越えていく。そして先に進んではルアーを投げているのだ。

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やがて朝の不安が的中した、確立20パーセントではあったが午後は雷を伴う雨が降るという予報だ。
空がにわかに雲で隠れてしまった。そして水面に小さな波紋が広がり始めた。私は空を仰いだ、雷は聞こえてこない。もし雷雨となればたちまち増水するであろう。そうなればここで雨と増水が治まるまで足止めを食うことになる。そうなれば1日は伸びてしまうことになるのだ。かりに増水したとなれば余りにも移動することが危険となるのである。

まずはザックが濡れ、中の着替えやシュラフ、テントが濡れないよう、ザックカバーの変りに用意させたゴミ袋に荷物を入れることを勧めた。これで何とか雨はしのげる、上着はもとより汗と川の水でぬれているのだから問題なかった。とりあえずいけるとこまで行こうと声をかけ歩き出した。

やがて左の沢に岩の間を落ちる滝が現れた、暗い岩肌を真っ白な水が流れ落ちる。この景色にしばし見とれる。

この場所では感動が何回あっても足りないのだ。

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しかし、ゆっくり楽しんでいる時間は無かった。雨が大降りにならないうちにテントサイトを見つける必要が迫っていたのである。
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