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in あぶない探検隊一時退却

秘境の地、伝説の幻の滝を探る その5

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秘境の地、伝説の幻の滝を探る その5

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我々が今日歩くことのできる時間は限られていた。
既に太陽は傾き始めていたのだ。

歩きながら野営できる場所を探すことにした。もしかしたら今日中に着くかもしれないという浅はかな考えはすでに消えうせていた。

もう無理をする必要もなかった。それより明るいうちにテントを張り、夕食を作ることのほうがいいと判断した。

しかし、テントを設営できる場所が中々見つからない。幸いにも雨は止んでいた。1時間ほど歩いただろうか、木を出す為に作られたと思われる道路のようなものが見えてきた。

少し歩くと川沿いまで続く道路があった。当初テントをはれる場所はいくらでもあると聞いていたのだが釣りをしていて見かけるような小石の川原などは存在しなかった。何しろ大きな岩がほとんどで大水が出ても岩の中を流れるから無いのだと思われた。そして土が見えるような場所はやぶになっているのだ。

もう少し歩ける気はしたが、平らな地面で寝心地がよさそうであることからこの場所にテントを設営することにした。幸い飲めそうな沢水も流れていた。我々は早速テント設営に取りかかった。川の水はこの時期としては透明できれいでるが、上流が放牧地のため飲料にするにはためらいがあった。

着替えを済ませ、飯を炊く、が後で湯を沸かそうと汲んだ沢水を見たら泥水であった。ご飯はもうすでにふきこぼれだした、後の祭りである。まあ死ぬことは無い大丈夫だと皆に納得してもらう。その後はあぶない探検隊のTOSHIが以前富良野に行った土産だといって買ってきてくれたバンダナがあることに気づきそれを使って水を濾すことにした。その後その水を沸かして飲料として使う。
あたりはもうだいぶ薄暗く、肌寒くなっていた。

この場所で一番怖いのは熊だ、里では熊がだいぶ畑のとうもろこしやら果ては産気づいた牛まで襲っているのである。息子は入渓当初から爆竹を鳴らしながらここまで来たが熊の気配は感じなかった。あるのはカモシカの足跡だけであった。逆にこうゆう道らしきところは用心しなければと思いテントに入る。テントを襲われたら逃げ場が無いのだ。
ここは間違いなく熊の巣と呼ばれる場所なのだから。

夕食を済ませテントに入る。私が置いて行こうと言っていた発泡酒と日本酒が出ていた。佐藤隊員は日本酒をそして私たちには発泡酒を勧めてくれた。申し訳ないと思いつつ、汗と疲れでからからになったのどに流し込む。美味い、二人であっという間に二本の缶を開ける。重い荷物を苦労してここまで運んできてくれた佐藤隊員にほんとに感謝なのであった。

疲れていたせいもあり8時頃には寝袋に入り明かりを消す。
しかしテントの下に尖った石がごろごろしていることに気づくがいまさら遅い。横になるとわき腹に、上を向くと背骨に、その石は突き刺さってくる。眠れない長い夜が続く、時折がさがさと外で音がする。熊がきたかと耳をそばだてる、何度か鼓動がはやくなるのを感じつつその音の方向を確認すると、どうやら息子がテントに触れたときこすれる音らしかった。

私は石とテントのこすれる音で眠れない夜を過した。幸い熊はやってこなかった。会うことも見ることも無かった。ホッとした反面残念にも思った。出来ればカメラに収めたいと内心思っていたからだ。

我々は朝飯を食べ、8時を少し回った頃出発した。早く出るにこしたことは無い、いつ着くとわからず、帰りの道路を見つけることが出来るとも限らないのだ。だがもしかのときはもう一泊すればいいとまだ気持ちには余裕はあった。

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「さあ、出発だ今日は八瀬の滝に会えるぞ」、そういって声をかける。しかし昨日の疲れを荷物を背負った瞬間感じた。足も思うように上がらない。「今日は怪我をしないように要注意だ」、皆うなづき無言のまま歩き始めた。

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山中に石積みの道らしき跡を発見する、林業が良かった時代はこんな山奥まで、金をかけ道路を作って木を運んでいたのである。だいぶ国から補助金が出ていたらしい。そんなことを考え、目の前に現れる風景を楽しみつつ、一歩づつ確実に上流へと向かっていた。

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