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in あぶない探検隊一時退却

秘境の地、伝説の幻の滝を探る その6

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ここで我々が向かっている幻の滝について少しふれて見ようと思う。

この滝をは八瀬滝とこの地域の人は言う。しかし近年、中学生が大人の人達に案内されて何度か行っているようである。記念誌にもその写真が掲載されている。又、タウン誌宮古わが町の滝の特集でも写真が掲載されていた。

ということは幻の滝ではないということになる。皆が見ていることになるのだから。

しかし、あの滝を見たものは二度と帰ってこない、という謂れがある伝説の滝だと記念誌に載っていた。
という事は写真のものは違うのではないかという事になる。

この記念誌には郷土誌稿・多志呂に記された、「八段の瀑布」が掲載されている。
「高さ三十丈、淵の四周、凡そ三十間」。「西岸利刀を以て裁断せる如き絶壁、突コツたる奇岩、嵯峨たる怪石、その間を奔流し、岩に激し飛瀑石を打ちて玉と砕け、散じて雲霧となり、地底に入りては地震う、雄大豪石の気四辺に張りて幽遂脱俗の仙境なり」

私も一度友人とこの沢を上流から調査した。その際写真の光景を上から見ているのである。20数年前であるから記憶は定かではないが多分その場所だとおもわれ、しかしこれがその滝だとは判断できなかった。そしてそこから引きかえしたわけだが、滝はまだ先であろうと二人で話したような気がする。八段の瀑布では無かったと記憶する。

ただ、二段の滝に4本の筋上の飛瀑があった、それで八瀬の滝だと言う説もある。

高さ30丈といえば約90メートル、滝つぼの周囲は三十間、およそ55メートル、八段の瀑布。
絶壁、奇岩、嵯峨たる怪石、散じて雲霧となる。
そして幽邃脱俗の仙境だと書いてある。

はたしてこの先何が待ち受けているのか、未だにその全貌は見えてきていないのである。

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ただ我々は、そこを目指している。そこの着くことを目標に歩いているのだ。そして期待は大きく膨らみ、おおよそ昼には着くであろうと地図から導き出していた。

体と荷物で100キロあまりの重さを支えてきた私の靴底が悲鳴を上げた。接着剤で張り合わせた靴底のフェルトが剥れ始めたのである。これがはがれたら薄い靴底とグリップの利かない靴は危険であり、スピードが大幅にダウンすることは必死だ。

持ってきたビニールの紐で縛ることにした。休憩場所を探しながら歩いていると、前方に浅い流れが見えてきた。
よく見ると一面岩でできた川だ。その上を水が流れているのだ。

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幅は広く、長い距離にわたりその岩は続いていた。私は千畳敷と名付けた。とにかく岩が畳状に段差を作っている自然の作り出した見事な風景なのである。傍らに赤い木の実が秋を感じさせ水の流れに彩を添える。私はすばらしい景色にため息を漏らし、靴底を治すことを止めしばしその場にたたずんだ。

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日頃の不摂生がたたり、靴を縛ろうにも手が届かない。そういえば先週、早池峰登山から帰ってきて逆に体重が増えて いたことにがっかりしたばかりだ。

息子に自分でやれと言われながら、何とかお願いして結んでもらった。

歩き出すと、ほんの少し歩いただけで外れる、何度か繰り返すがやっぱりだめだ。とりあえず気をつけながら歩くことにした。
何とか滝を越えるまで持ってほしいと願っていた。

他のメンバーも大分疲労がたまってきているらしく会話が徐々に少なくなってきている。

佐藤隊員がちょっと甘く考えていたとつぶやく。それどでも山よりは楽かもしれないと行っては見たが、今回は装備が違うのだからよくここまでやってきたと思う。相当疲労しているに違いなかった。

息子は相変わらず腕が痛いといいながら竿を振り続けている。釣りキチもここまでくると手がつけられない。勝手にやってろ、なのだ。

私もまた靴が不安になり気分が滅入ってくる。それにしても次から次へと変る景色に驚いたり感動したりしながら、それはそれで楽しみつつ歩を進める。

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もう昼飯は無い、チョコレートを口に入れ空腹を癒す。

このとき巨大な岸壁が我々の前に立ちふさがることは想像もしていなかったのである。そしてこの靴底が引き起こす恐怖も知りえなかったのである。
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